私は日常の身近なものからテーマを探しだし、作品を制作しています。私にとって身近なことでも、写真を見る人にとっては、それは新しかったり、見落としがちであったり、何かの発見であったり、見た人がそこからイメージをひろげていけることが、写真の面白さだと思っています。
今回の作品も、やはり私の身近なものがテーマです。この写真の人は、東京にある喫茶店の経営者です。この人を撮影する理由は、この人に対する愛しい思いと、この人の迫力、人間的魅力に魅かれているからです。この人と共にいる時間は私にとって貴重な時間であり、この人を撮影した写真は、大切な記録写真です。記録写真にこそ、写真の一番の良さが表れているのではないかと、この人を撮影していて思います。