「LUMIX MEETS BEYOND 2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS」プロジェクトは、2013年よりパナソニック株式会社特別協賛の下、これからの日本写真をリードする若手写真家の支援と育成を目指して、スタートいたしました。毎年パリと東京の二都市で展覧会を開催し、多くの観客の方々から好評を博しています。今年で第3回目となる「LUMIX MEETS BEYOND 2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS #3」展は新たなメンバーで、写真のさらなる可能性に迫ります。

写真雑誌『IMA』を中心とするIMAプロジェクトでは、グローバル化する写真界の現状を踏まえ、若手日本人写真家の国内外での活躍の場を創出することをミッションのひとつとしています。とりわけ才能の発掘と育成に力を入れており、毎年ポートフォリオレビュー「STEP OUT!」を開催。この「STEP OUT!」を通じて有望な人材を見い出しながら、今年もフレッシュな魅力に溢れた写真家たちを世界に羽ばたかせます。写真の多層構造を平面へと転換する石川和人、記憶をテーマにリリカルな作品を制作する一之瀬ちひろ、現代におけるスナップショットを再定義する藤原聡志の3名は、LUMIX DMC-GX8を用いた撮り下ろし作品を発表。その他に「STEP OUT!」から選出された長野佳嗣を含む計6名が本展に参加します。

過去2年の活動を振り返ると、この「LUMIX MEETS BEYOND 2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS」プロジェクトで紹介してきた写真家たちは、年々活躍の場を広げています。

第1回目、2回目ともに参加した水谷吉法は、アートフォト業界で権威あるオランダの『Foam』誌が主催する「Talent Call 2014」に選出され、今後、海外での個展が予定されています。またKosukeはスイスのギャラリーへの所属が決まり、昨年世界最大の写真の祭典「PARIS PHOTO」に作品が出展されました。いずれの作家も本展をきっかけに、世界への大きな一歩を踏み出しました。また第一回目に参加した横田大輔は、2014年5月にアムステルダムのFoam写真美術館で個展を開催し、写真集『VERTIGO』は「Paris Photo-Aperture Foundation PhotoBook Awards」にノミネートされ、今年のロンドンフォトで「John Kobal Residency Award」を受賞、2015年7月に開催されたアルル国際写真フェスティバルの「Another Language」展に参加するなど、現在海外で最も注目される写真家の一人となっています。ほかに第1回目に参加した濱田祐史も、昨年スイスのヴェヴェイで開催された写真フェスティバル「Images」に参加し、今年はアムステルダムのfw:社より写真集『C/M/Y』を刊行するなど、それぞれが幅広く活躍しています。

世界の写真マーケットにおける日本人写真家への関心が高まっている追い風を受け、若き写真家たちにはますます大きなチャンスの海が広がっています。まだ出会ったことのない、まさに次世代の写真表現を予感させる新鋭たちの、軽やかでしたたかな姿勢と多様な個性にぜひご期待ください。